ひがし北海道で出会う自然の仲間たち (#1 エゾシカ編)

大自然に囲まれたひがし北海道は、観光地でありながら野生生物や珍しい植物、菌類と出会う機会がたくさんあります。
今回はそんな道東地域で出会うことができる自然のなかまたちをご紹介していきます。
阿寒湖に訪れた際は、自然と人間の距離が近い阿寒湖での出会いにも注目してみてくださいね！

今回ご紹介するのは、もはや町民といっても過言ではないほどの頻度でみかけるエゾシカたち。
町の観光案内所や、商店街の裏道、森の遊歩道など、あちこちでみかけるエゾシカたちは、何頭かでまとまって食事をしていることが多いです。

エゾシカは北海道に生息するニホンジカの亜種で、そのなかでも最大級の大きさを誇ります。
特に秋の時期は冬に向けて蓄えているため、一年で一番大きな時期ともいえるようです。
見かけるエゾシカたちは、常時モグモグしている様子からも、たくさん食べて冬に備えているのが見て取れます。

エゾシカの柄については季節で変化し、夏は斑点模様の入った茶色、冬は模様が消えて全体的にこげ茶色に変わります。
斑点模様の入ったシカは子鹿と思われることもありますが、季節で変わるんですね！

シカといえば立派な角を想像する方も多いかと思いますが、この角は一年周期で生え変わり、毎年春を迎えるころに角は自然に落ち、夏に向けて新しい角が生えてきます。
生えたての角は「袋角」といわれ、表面は皮膚と産毛に覆われており、血液も通っているため、触れるとぬくもりが感じられるそう。

成長するにつれて中の角が育ち、樹木にこすりつけたり、雄シカ同士でツノを使って押し合いをするなかで、角を覆っていた皮がはがれると白くて堅い角が出てきます。自然のなかで生きて育ったシカの角は逞しく、それでいて美しいです。

阿寒湖では湖畔沿いで草を食べていることもしばしば。
早朝の湖畔で一頭佇むシカはそれはそれは美しいものでした。

また冬になるとただでさえ白くてキュートなお尻が、よりいっそう愛おしく見えます。
雪の中でうごくフワフワのお尻をぜひ探してみてくださいね。